野球、ソフトボールの練習や試合中に発生するケガでは「手指部の捻挫・骨折」「足関節(足首)の捻挫・骨折」が代表的だ。
「手指部の捻挫・骨折」はいわゆる突き指だが、脱臼や骨折しているケースも非常に多いので、
軽く考えず注意する必要がある。「足関節(足首)の捻挫・骨折」はベースランニング、スライディング時などに発生しやすくスパイクの着用が
ケガを大きくする原因の一つになっているようだ。
・手指
最も発生頻度の高い「突き指」、ひどいケースでは指の骨が砕けてしまうこともある。
・下腿
スライディングの勢いとスパイクのストップ効果で大きな力が加わり、すねの骨が折れてしまう。
・足首
足首の捻挫はベースランニング中やフィールディング中によく発生する。
・眼
キャッチミスによってボールが眼に当たり発生する。
・前腕
スライディングキャッチなど前腕の骨折も手指や足首についで多いケガだ。
野球やソフトボールでは、過度の練習や試合による酷使から肘(野球肘)や肩(野球肩)、手首(腱鞘炎)などの障害を引き起こす事があります。
投球動作で肘関節には、筋肉の張力で骨と筋肉の付着部に強い力が加わったり、強い回旋力が加わる。
この繰り返しにより、 肘関節部に炎症や骨の異常が起こるのが野球肘だ。
痛みの出る場所は大きく分けると、肘関節の外側、内側、後ろ側の3つに分かれ圧痛(押すと痛い)がある
ものや運動制限があるものなど痛む場所によって障害の原因が違う。
骨に異常が生じたまま放置しておくと、野球はもちろんのこと、日常生活にも支障をきたしかねません。
痛みが長く続いたり肘関節の伸展・屈曲制限のある時は、無理をせずよく相談してから治療に
入りましょう。
内側の痛みで骨に異常が無ければ、3ヶ月位の投球中止で治ることもあります。
野球肘を引き起こす最大の原因は肘の使いすぎです。
したがって予防策は投球の中止しかありません。
とりわけ、成長期にある少年少女野球の投手には必要以上に注意しなければなりません。
投球動作により繰り返しの負担がかかり、肩の腱板(筋肉と骨の接合部)、骨、腱などが炎症、損傷したり
する障害が野球肩だ!
損傷して剥がれた各部分が運動時に衝突(=インピンジ)して発生することからインピンジメント症候群
とも言われている。
また、成長期特有の障害で、軟骨の一部に傷がつき少しずつ大きくなっていくものをリトルリーグ肩と言う。
症状が軽い場合は投球動作以外での痛みはそれほど無い。
投球時、腕を前方に振り出していく過程で痛みが強く、投球時以外でも痛み出るときもある。
症状が重い場合は安静時(特に夜間)でも痛みが出たりすることもある。
親指が下を向くように腕をひねり、この状態で腕を上から押さえてもらいそれに抵抗しようと腕を上げる。
その時の痛みが出たり痛くて上げられなかったりすれば野球肩の可能性が高い。
2ヶ月位の安静で回復することも多いが、症状によっては外科での手術を必要とすることもある。
野球肩も野球肘と同様使いすぎが最大の原因といえるので、投げすぎないことで予防策をとろう。
フォームの変更なども効果を発揮するときがある。
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ワインドアップ期 |
|---|---|
| 投手が投球動作のはじめでボールを持った手がグラブの中に収められている状態です。 この段階は肩・肘の傷害はあまりみられません。 |
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アーリーコッキング期 |
|---|---|
| ボールを持つ手がグラブからはなれて投球動作にうつり、前足が着地するまでのところです。ボールを持った手が後に引きすぎて肩の前方を痛める原因となります。 |
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レイトコッキング期 |
|---|---|
| さらに加速していき、前足が着地してから投球する肩が最大外旋になるまでの状態です。投球側の肩が十分に上がりきらないまま加速すると、肩の前方や肘の内側を痛めやすくなります。 |
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アクセラレーション期 |
|---|---|
| 投球肩が最大外旋した状態から、ボールが離れるところまでの状態です。急激なひねり動作が入ってくるため、回旋腱板が重要な役割を果たします。 |
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フォロースルー期 |
|---|---|
| ボールが離れてから振り下ろすところまでの状態です。振り下ろす位置が地面と平行になるまでをアーリーフォロースルー、それ以降最後までをレイトフォロースルーともいいます。しっかり振り下ろさないと肩や肘の後方にストレスがかかります。 |
●張りが出てもよい部位(痛みの場合は要チェック)⇒下図桃色の部分
張りや痛みの出ている部位から自分の投球フォームが今どうなっているのかイメージできるようにしましょう!
| 張りや痛みの出ている部位 [悪化したときに起こりうる症状] |
予想される投球フォーム ・ 肘が下がった状態で体が開いている。 ・ テイクバックが肩甲骨面より後ろで、肩の前側を 支点とした、いわゆる"かつぎ投げ"をしている。 ・ 肘のしなりや肩の外旋がうまく使えていない。 |
| 肩の前側・深部,胸(肩に近い部位) [上腕二頭筋腱炎,関節唇損傷,胸郭出口症候群など] |
・ 肘が下がり、肩の外旋に負担がかかっている。 |
| 肘の内側 [内側上顆炎,関節ネズミ,内側側副靱帯損傷など] |
・ 肘が下がり、肩の外旋が制限されるため、 肘の外反ストレス(肘内側への牽引ストレス)が 増している。 |
| 上腕の前側,肘の後ろ側,肩の深部 [上腕二頭筋肉離れ,関節ネズミ,ルーズショルダー,腕を上げたときの肩峰下でのクリック音など] |
・ フォロースルーが中途半端で、鞭を打つような腕の止め方をしている。
・ 肩甲骨と腕をペアで動かしていない。 ・ 前脚に体重がのっていない。 |
| 上腕の外側,肘の外側 [外側上顆炎,関節ネズミなど] |
・ボールリリース後、肩の内旋・前腕の回内 (内側へのひねり)を強調しすぎている。 |
| 投球腕側の首の付け根から肩にかけて [寝違えの慢性化,頸椎のズレ,片頭痛など] ⇒前脚の膝にも影響が出る可能性あり [半月板損傷など] |
・ 肩をすくめてテイクバックしている。 ・ テイクバックが肩甲骨面より後ろで肘が ゼロポジションの高さまで上がらず、投球腕と反対側に体を倒すことで、見かけ上肘が上がっているように見える。 そのため、無意識のうちに投球腕側に首を傾ける 動作が起こり、首から肩にかけて負担がかかる。 ・ 前脚の膝が外に割れている(toe-in/knee-out) |
投球動作で肘関節において筋肉の張力が骨と筋肉の付着部に強い回旋力が働くことが繰り返されて 肘関節部に炎症が起こる野球肘といわれるものがあります。痛みの出る場所は大きく分けると、肘関節の外側、内側、後ろ側の3つに分かれ圧痛(押すと痛い)があるものや運動制限があるものなど痛む場所によって障害の原因が違います。
投球動作により繰り返しの負担がかかり、肩の回旋腱板、骨、腱などが炎症、損傷が生じる障害が野球肩です。損傷して剥がれた各部分が運動時に衝突して発生することからインピンジメント症候群とも言われています。また、成長期特有の障害で、軟骨の一部に傷がつき少しずつ大きくなっていくものをリトルリーガーショルダーと言われるものもあります。症状が軽い場合は投球動作以外での痛みはそれほど無いですが投球時には腕を前方に振り出していく過程で痛みが強く出て、症状が重い場合は安静時(特に夜間)でも痛みが出たりすることもあります。親指が下を向くように腕をひねり、この状態で腕を上から押さえてもらいそれに抵抗しようと腕を上げる。その時の痛みが出たり痛くて上げられなかったりすれば野球肩の可能性が高いです。
上記のような障害を防ぐには投球動作そのものを理解することが必要ですが肩・肘のみならず、体幹を支える腰背部、膝関節、手関節などにも傷害がみられるので投球動作とともに打撃・走塁に対する一連の動きを理解する必要があります。